戸田競艇

2005年4月24日
 名人戦の季節がやってきました。今回は初めて関東での開催ということもあり楽しみにしてい
たファンも多かったようです。半年前から待ち望んでいたpoohさんもその一人で昨年の浜名
湖グラチャン以来の再会とあいなりました。

 競艇のSGはたいてい一般の給料日である25日をすぎて実施されるのが最近の恒例なのに
名人戦は24日優勝戦となっていた。メインターゲットは年金受給者だからそっちに合わせたの
かもしれない。だいぶ前から23・24日は休ませてくれと会社に伏線を張っていたのだが結局
叶えられず24日1日しか確保できなかった。しかも今月は非常に忙しく1日しか休んでおらず
連日帰宅は22時過ぎという状況だった。そんな時に関東日帰りは無謀だったが名人戦で会お
うという約束である。行かねばなるまい。

 24日朝5時に起き新大阪に向かう。帰りは飛行機を手配したが行きは少しでも寝たいので
新幹線にした。日曜の朝ならがらがらだろう、自由席で十分だ。予想通り6時16分発ののぞ
みはすいており椅子をひっくり返して眠った。京都にも名古屋にも気づかず起きたら富士山が
見えていた。再び目を閉じ次に起きたのは品川だった。うーん、良く寝た。
 レクレドールが福島競馬に出走するので馬券を買いに行く。どこが近いか見当がつかなかっ
たので水道橋へ。ウインズ後楽園で馬券を買いドームを通り抜けて地下鉄に乗り池袋から埼
京線で戸田公園へ。荒川を渡る頃もうすぐ着くよとメールを入れる。

 
バスターミナルを結ぶ橋                    スタンド

 戸田公園に着いたもののバスは見当たらなかった。確かガード下から出ていたなと探し回り
ようやく回転場を見つけた。私の探していた逆方向だった。昔からあったっけ?と思いつつバ
スに乗り込むがなかなか進まない。15分くらいかかってようやく着いた。

 戸田はスタンドの対岸にあるバスターミナルから競走水面を橋で越えて入場する。バスが着
いた頃1レースの締切だったのでその橋の上からレースを見ることにする。コース巾は狭いう
えに1マークを思いっきりスタンド側に振っておりインコースは受難である。レースを見ていると
イン艇はスタート後アウトに艇を寄せて行くので6艇がスタンドに向かって寄りながら進んで行
く。他ではあまり見られない光景ではある。1マークは橋のすぐ下にあり旋回テクニックを見る
には最適である。と、1レースから転覆があった。落水した選手は動いているので大丈夫だろ
う。救助艇が寄って行って引っ張りあげる。尼崎や住之江なら「ヘタクソ」などえげつない野次
が飛ぶだろうが不思議とそんな声はなかった。上品なわけではなく単に舟券を買っていないか
らだろう。

 
スタート直後(左)と旋回直前。だんだんスタンド側に寄っている。

 2階のスタンドにいるということだったので探してみる。戸田は開放型の旧スタンドとガラス張
りの新スタンドがある。私が初めて訪れた頃は旧スタンドしかなく2回目に行った頃新スタンド
の工事中だった。全てが新スタンドになっているのかと思いきやまだ残っていたのであれっとい
う感じになった。まだだいぶ余裕があった旧スタンドでNOBUさん、poohさんをすぐに見つけ
た。まずはあいさつ。そして昨日のレースについて聞く。ごひいきの玉生選手が準優勝戦で転
覆失格しておりしょげているかと思いきや最終レースをとったということで喜んでいた。忙しくて
全然見ていなかったのだが大荒れのシリーズとなっており事故も相次いでいた。少々小粒な優
出メンバーはそのせいだろう。とりあえず流れを読もうと2レースは見るだけにして3レースから
買うことにする。いくらインが弱いとはいえ最終日の負け戦ともなればそう激しいレースになる
ことは少ないだろうという私の読みとは裏腹にコースどりから厳しいレースとなり昨日転覆の玉
生選手がまくりきって(というよりインが遅れたのを尻目に真っ直ぐ走ったという感じだった)勝っ
た。poohさんの喜ぶこと。


トップを走る玉生選手

 その後ざねりさん、1485さんがやってきた。お二人とも我がはちはちまる劇場の常連さんと
いうことで恐縮してしまう。で、別にいいところを見せようとしているわけではないのになぜか当
たらない。そんなわけでときどき「見」のレースを作り予想だけしていてもやはり当たらない。末
期状況かもしれない。だいたいシリーズの流れを見ずに参戦して勝とうという根性がいけない
のかもしれないが。

 ここ戸田には吉野屋があり牛丼を出している。3人で牛丼を食べて流れが変わることを期待
する。戸田の食堂はこのフードコートと一般の食堂になっており昔ながらの店は旧スタンドの1
階に残るのみだった。フードコートにもフライとかを売ってる店はあったが値段は高めだった。
関東の競技場で良く見るきゅうり1本もあった。キリギリスじゃあるまいしんなものを齧る奴がい
るのかといつも思ってしまう。旧スタンドに舟券売り場はなく新スタンドも売り場はコース側1面
のみしかなくかなり混雑していた。多くが自動発売機でなぜか故障も多くNOBUさんも前の人
が機械を壊してしまい(壊したわけではなかろうが)買えなかったと帰ってきたことがあった。そし
てそういうレースに限って当たる。スタンドの裏側は道路1本を隔てて荒川の土手になっており
金八先生で見るような光景が広がっていた。

 
シアターホール                         スタンド裏の光景

 さらにしゅうさんがやってきて6人が揃う。「玉生さんがまくりで勝ったんだよ」と興奮するpooh
さんに「まくりじゃなくてまぐれだろ」と茶々を入れる。私の舟券はいっこうに当たらない。向かい
風が強まりインは更に受難が続く。7レースに至っては6−5という組み合わせで決まったのに
1010円しかつかなかった。やはり地元のファンは知っている。

 8レースは玉生選手が2回目の登場。スタート展示ではカド受けの3コースだったが本番では
1番人気の大森選手が内に入り玉生選手がカドに。そのままトップスタートで押し切りまたもや
まくりで1着。私も玉生選手から狙っていながら外してしまう。喜びいさんでpoohさんはそのま
ま出待ちへ。他に北陸地区の選手がいないだけに早めに帰るかもしれない、その読みは当た
りまもなく出てきた玉生選手に写真を撮らせてもらったという。いつかインが勝つだろうと狙って
いた私に勝利の女神が微笑んだのは9レースだった。いくらインの弱い場とはいえインが勝て
ないわけがない。ようやく1号艇のイン逃げが決まり初めて的中した。
10レースは今日一度も出ていない5の目から勝負したが結局出ず。固そうな11レースは休ん
で(実際固く決まった)優勝戦に備える。

 
水面際。ウッドデッキでガラス張り。              確定票数盤は3連単もある

 優勝戦のメンバーで記念を勝ったことがあるのは3人だけでしかも私の記憶にあるのは水野
だけ。私は大阪のスポーツ新聞を持っていたのだが本命は水野だった。関東の予想紙やスポ
ーツ紙は唯一の関東勢で1号艇の大西を推していたが優出者インタビューでのアガリ具合を
見ていると勝てそうな気はしなかった。おそらくこうしてスポットライトを浴びるのは長い選手生
活で初めてだったのだろう。こうしたインタビューを行なうようになったのもこの10年くらいであ
る。名人戦に出場する選手は短くても30年は選手を続けてきたわけで中には北原友次や加
藤峻二のように40年以上、還暦を越えてなお活躍する選手もいる。売上こそうなぎ昇りだった
もののSGであってもスポットライトを浴びることはなかった時代と今の競艇。ベテラン選手たち
はどう考えているのだろうか。ただ「優勝すれば総理大臣杯にも出られる」だけに名人戦が目
標になることは間違いなくそれがモチベーションをあげる要因となってくれれば若手選手の手 
本となるようはエキサイティングなレースをまだまだ見せてくれるだろう。

 私は水野から大西、6枠だが気になる沖口、そして昨日の準優勝戦でアウト艇を前づけさせ
まいと対岸の消波装置まで押しやった石川への舟券を買った。あまり誉められたものではない
がこれくらいのコースどりへの執念は見せてもらいたいものである。馴れ合いのコースどりでは
ファンは逃げるばかりである。そんなエールを少しこめてみた。
 レースは沖口が見せ場は作ったものの水野がエース機の機力を生かして2マークでさばき優
勝。ウイニングランする水野に「賞金でアデランス買えよ」と野次か声援かわからない声が飛ん
でいた。


優勝戦のスタート

 レース後池袋の居酒屋で反省(?)会。今後の名人戦について語り合う。今年から48歳と年
齢が引き下げられたが昨年末ごろから引退選手が相次いだことが理由だろう。このペースで
行くと近い将来45歳あたりまで年齢が引き下げられる可能性もありそうなれば「名人戦」の意
義がなくなるのではないか。また数年後には今村豊選手や西田靖選手も加わってくるがそうな
れば勝ちまくるのではないか。懸念はいろいろあれどベテランになってから突如変身する選手
がいるのが競艇でもある。今のところ名人戦は住之江で開催されることも多くそうなれば住之
江が苦手な今村はどうなのか。新たな時代には新たな競艇が見られることを期待しよう。


還暦レーサー加藤峻二選手

 21時の飛行機に乗る予定だったので19時半ごろ居酒屋を出る。NOBUさん、poohさん、
ざねりさん、1485さん、しゅうさん楽しい一日をありがとうございました。また会う日までごきげ
んよう。
 山手線と京浜急行を乗り継いで羽田へ。私の乗る便は日航なのだがスカイマークとのコード
シェア便ということで運賃の安いスカイマークで私は買っている。本来のスカイマークは狭い飛
行機だが日航なら関係無い。もっとも離陸する前から私は寝てしまったのであまり関係なかっ
たろう。関空からバスと地下鉄で帰宅。23時30分だった。

 さて翌日、財布の中を見ると優勝戦の舟券が入っていた。そしてなぜか的中している2−4の
組み合わせを買っていた。おそらくマークミスしたのだろう。マークミスして買ったつもりなのに
買ってなかったことは結構あるが当たったのは初めてだ。しかしこの舟券どうしようかな。60日
以内にもう一度戸田へ行けっていうことか?


トップを走る水野選手



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